日常から離れて学校の友達と3日間を過ごすのは、楽しみな反面、不安もあるようです。
「わたし夜寝れない。どうしよう、緊張する・・・」と、生徒。
「枕が変わると寝れないの?」とよくありがちな理由のためかと尋ねてみた。すると、
「それもあるんだけど、小っちゃいころ夜、パパもママも仕事でいなくて。
お姉ちゃんとお留守番するんだけど、わたしその頃ママのこと大好きで、遅いから事故とかあ
ったんじゃないかってすごい心配してて。
でも眠いけど眠れなくて。
それでママの匂いのするもの布団に入れて、それかぎながら寝たんですよ。」
「ママを近くに感じたかったんだね。」
「そう、だからわたしがいない間に、ママとか大丈夫かって心配んなって。
眠れないんですよ。」
「そしたら、もし眠れないときのために、ママの匂いのするハンカチとか持っていけば。
どうしても眠れなかったらこれを出せばいい、ってものがあるだけで安心できんるじゃない? 使うかどうかは別にして。」
「そうかもしれないですね。」
結局、その生徒がママの匂いのするものを持って行ったかどうかはわかりませんが、小さい子にとって、寝る時間にお母さんがそばにいない寂しさは、中3の今になっても拭いきれない小さな心の隙間になっているんですね。